台中のおばあちゃん
高雄(左営)を出て向かうは台湾第3の都市「台中」。
台北(タイペイ)、台南(タイナン)はそのまま読めるけど台中(タイヂョン)って読む。
新幹線台中駅から、英語が話せる現地の若者に市内へのアクセスを聞いて
一緒に話しながら向かう。
まず大きな大仏が有名な宝覚寺へ向かった。
中には東大寺の奈良の大仏よりもビックリするぐらい大きな微笑ましい台中大仏。
宝覚寺の本堂とかは全て改築中やった。
ほんで建物の中を覗いてると一人のおばあちゃんが
「日本人ですか?」と上手な日本語で話しかけてきた。
それから宝覚寺で働く人が集まる、中の厨房でお昼ご飯をご馳走してくれるという。
初めて食べる現地料理とかビーフンやった。
薩摩芋の天ぷらがおいしくていっぱい食べてると「これ好きなんやね。」と残りも全部ビニール袋に入れて、グレープフルーツと一緒に俺のカバンに詰めてくれた。
おばあちゃんといろんなことを話した。
「日本人と台湾人は切っても切れない縁なの。」
「戦後60年以上経つけど未だに日本語忘れない。
たまにおばあちゃん同士日本語で会話することもある。」
「ここにいる他の皆、言葉は通じないけど日本人には好意的なの。」
「この宝覚寺の住職達は皆、日本の仏教大学を卒業してる。」
「本当はもっといろんな日本人と話したいんだけどツアーで来る日本人に話しかけるとガイドに怒られるの。だからあなたみたいな一人の日本人なら話せるの。」
一つ一つの言葉が身に沁みた。
ほんで住職が来られたので「挨拶しなさい。」と言われた。
俺はご飯を食べててお箸を持ったまま手を合わせて挨拶してしまった。
おばあちゃんに「お箸を置く。」って怒られた。
何かそんな礼儀も知らんのかって自分の亡くなったおばあちゃんに怒られてるような気がした。
それから宝覚寺内を案内してくれた。
ここには日本人の共同墓地や日本から贈って貰ったという仏像があった。
おばあちゃんはこの宝覚寺をもっとたくさんの日本人に紹介して欲しい、
訪れてほしいて言ってた。
俺がその日本人の位牌とかあるところを見に行くっていうとおばあちゃんは「おばあちゃん暑いからね。ちょっと涼しいとこで涼んでるわね。」と言ったので一人で見に行った。
ほんで出てきてそろそろ宝覚寺を出ようと思って、
おばあちゃんを探したんやけど何処にも見当たらなかった。
最後にありがとうってめっちゃ言いたかったんやけど言えずに出てしまった。
ごめんなさい。
でもこの宝覚寺でおばあちゃんに出会えたことは最高の思い出や。
確かに街の中ではほんの少しだけ日本語を話す台湾人に出会ってはいたんやけど、
こんなに綺麗な日本語を話す人には出会わなかった。
そして、最近じゃあいのりとかで台湾人は日本人に好意的やっていうのが放送されてたけど、俺はリアルに一人でそれに触れることが出来た。
こんな経験はなかなか出来たもんじゃないと思う。
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